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すみよしの手帖

生活となりわいと趣味の手帖を紐ときます。

不動産詐欺、許すまじ

引越し ドイツ

 

こんにちは、よしの(id:hatehatettt)です。

思い立って古巣のミュンヘンに引っ越すことにしました。

絶賛ドイツで職探しに加え家探し中です。

 

そんな矢先、不動産詐欺に遭いそうになり、ネットでこれを知らしめてくれていた方のおかげで詐欺であることに確信が持てたので、私も皆さんに注意喚起したいと思います。

 

  

ことの顛末

0日目:新規物件を見て、内見希望を送る

1日目:内見希望を送った家の大家さんから1回目の連絡がくる

相手の家族構成やなぜこの家を貸すことになったかのいきさつの説明に加え、こちらの情報や信用査定状況を聞かれる

同日:これに返信

(この時点でサイトから同物件の情報は消えている)

2日目:大家さんから2回目の連絡が来て、あなたに決めたと言われる

同時に金銭と鍵のやりとりの細かい手順を説明される

同日:お礼の返信、現住居の大家さんに解約通知(Kündigung)の提出

同日:友達にその大家は怪しいと言われる

同日:詳しく調べる

同日:詐欺だと発覚

 

私の求める物件

まず私の探している物件の情報を簡単に説明すると、以下のような条件です。

家賃:光熱費抜き月800€、光熱費込み月1000€以内

広さ:40㎡以上

部屋数:2部屋以上

立地:ミュンヘン市内10km圏内

その他:キッチン付き

※ ドイツではキッチンが付いておらずを自分で購入・設置しなければならない物件が結構あります。

決して豪華な暮らしとは思いませんが、家賃相場の高いミュンヘンではかなり見つけるのが厳しい条件かな、とは思います。

 

 

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夢みたいな好条件

内見希望を出した物件はやや“Too good to be true”だったのは確かです。

家賃:光熱費込みで月700€

広さ:広々70㎡

部屋数:3部屋(L+DK+寝室+バス・トイレ)

立地:都心から徒歩圏内

その他:キッチン付き、お洒落(だけどお洒落すぎないのが味噌)な家具付き、敷金はお手頃2か月(通常3か月のところが多いです)

 

詐欺師のストーリー

相手はこちらを安心させるため、それらしいストーリーを説明してきます。

私が最初にこれを読んだときは「ありそうな話だ」と思ってすぐ信用してしまいました。

以下、もらったメールの和訳(注:私の意訳)です。

 

こんにちは、

 

私の物件(住所XYZ)に興味を持ち、メールしてくださりありがとうございます。私は物件の所有者で、〇〇(名前)と言います。雇用主のプロジェクトの都合でチェコに引っ越さなければならないため、当該物件は期限を定めず貸し出すことが可能です。私はドイツで10年間のプロジェクトに従事する予定で、この住居を1年前に購入しました。が、残念ながらこのプロジェクトは中止になりました。私は××(会社名)のテレコミュニケーション部門でプロジェクトマネージャーをしています。住居には、現在誰も住んでおらず空です。外観は、写真(写真フォルダのリンクが貼ってある)の通りですが、お持ちの家具を持参いただいてももちろん大丈夫です。

 

家賃は月々700€(光熱費等含む)です。期限なく住んでいただけます。何人で住まわれる予定か、いつまでの契約をご希望か(自動更新付きで6か月ないし1年の契約)、ご連絡ください。私は6は物件を使用することはできず、需要もないため、この間物件を管理してくれる方を探しています。

私達にとって、この住居はとても大切なものです。それはこの物件に金銭的に投資したからだけではありません。この住居を、適切に維持し、ご自身のもののように扱っていただきたいのです。同居者も含めて、あなた方自身のご説明と、信用査定(Schufa)をご送付いただけますか。私達は、この住居で儲けを想定しているのではありません。

 

私は39で、既婚、6の娘がいます。前述のとおり、テレコミュニケーション部門でエンジニアをしています。自分自身でこの住居を賃貸したいので、あなた方がこの物件に本当に興味を持ってくれているのかを知りたいのです。

 

チェコの市民なもので、ドイツ語が至らないことをお詫びします。このため、英語でもメールを書いています。可能ならば次からは英語でやり取りをお願いできると有難いです。

 

では

※ Schufaというのこれまでの公共料金、家賃、携帯料金等々の支払いから評価される個人の信用度合いの査定のことです。

 

今考えると色々突っ込みどころがあるのですが。「10年のプロジェクトのためにアパート買うかな?(まあ買うかもね、お金があれば)」とか。「決めるのはやたら早い割に、1日1メールしか来ないのはなぜか?」とか。

また、ちょっと不思議だったのは私への宛名がなく、末尾にも相手の記名がなかったことです。普通はメールは、「〇〇様、」で初めて、最後は「敬具+自分の名前」というような締めなのです。

 

2件目のメール

2件目のメールの本文詳細は割愛しますが、内容としては以下のようなものでした。

 

・あなたはいい人そうなのであなたに貸すことに決めました

・内見の手続きをご連絡します

・お互いを信用できるよう、金銭のやり取りはHomeAway(会社のリンク)を仲介します

HomeAwayに初月家賃+敷金2か月分をデポジットとして振り込んでもらいます

・手順は以下のとおりです

(うんぬんかんぬん、手順は振り込み後の鍵の受け取りになっている

・内見後部屋が気に入らなければ、振込金額は全額返金します

HomeAwayは、あなたの許可があるまでデポジットを我々に送金することはありません

 

友人らの指摘

浮足立った私は、「あなたに決めた」というメールが来たその日に、あろうことか現住居の解約通知を現大家さんに出し(解約通知は契約解除日の3か月前に出さなければならないので無駄な出費を抑えるため引っ越し先が決まり次第通知しなければならないのです)、その夜会った友人らに、この物件の話をしました。丁度ミュンヘンで家探ししている子がその中にいたこともあり。

 

「奇跡的にいい物件なの!」と概要を説明すると、みるみる皆の顔が曇っていきます。

「契約書にサインする前に振り込みを依頼してくるのは詐欺だ」

「内見に金がかかることはない」

「書類を送れ、チェックしてやるから」

などと口々に言われました。

 

私自身は、これで家探しが一息できると思っていたので、まだ信じたい気持ちがありました。もともとHomeAwayの担当者の連絡先をもらったら、入金前に突っ込んで確認してみようとは思っていましたが、詐欺だと決めつけるほどの理由はないんじゃないかと感じていました。

最もパンチがあったのは、HomeAwayをAirbnbにしたバージョンのほとんど同じ話を経験をしたという友達がいたことです。彼女はマンハイム界隈で少し前に家探しをしており、このようなやり取りをしたそうですが、Airbnbにそんなサービスがあるのは聞いたことがない、サービスのページを提示してくれ、他何点か質問を相手に送ったところ返事が返ってこなくなったそうです。

彼女は、「“儲けたいわけじゃない”っていうのはレッドフラッグだね。」とも言っていました。

 

この話を聞いて、再度背景確認をしてみようと決めました。友達に話す前に、彼氏に物件の話が決まりそうだという話をしており、彼氏も現在の住居の解約手続きをしなきゃねという話をしたところだったので、やばいそっちはストップしなければ(住む場所がなくなる!)と思い連絡したところ、彼氏がネットで調べてくれて詐欺であることが判明しました。

 

私のhotmailのアドレスでは一見して表示されないようになっていたのですが、実は家主である〇〇さんの代理で別のメールアドレスから1件目のメールが送られてきていました。その差出人のメールアドレスをネットで検索すると、“Wohnungsbetrug(不動産詐欺)”と書いたページにガンガンヒットして、同様の人物の殆ど同じ内容のメールで詐欺に遭っている人がいることが分かりました。

メールの内容が98%同じ(段落わけまで同じ)であることに驚愕、真っ黒な詐欺であることを確信しました。テレコミュニケーションのエンジニアであり、妻と子一人という設定まで全く同じ。他に発想ないんかい!読んでいて笑いが止まりませんでした。

どうやら、上記メール内容の下線部あたりを適宜変更して、ひな形として使っている模様です。

 

自分の判断力を信用しすぎるとやばい

不動産詐欺があることは知っていました。

あきらかに怪しい物件もたくさん見てきました。

自分はそんなのには騙されないだろうと。自分は話の信ぴょう性を判断できるだけの眼があるなんて思っていると、まんまと騙されてしまうんですね。

 

今回学んだことは、当たり前なようですが

  • 内見に支払いは不要
  • 契約書締結前に支払いを求めてくる大家は怪しい
  • 名の知れた銀行のエスクロー口座、敷金用の口座は別として第三者を介した金銭のやりとりは怪しい
  • 個人で貸し出している物件(von privat)はお得な物件もあるが、怪しい物件も多い

といったことです。

 

銀行の信用は何のためにあるんだって話ですよね。

冷静に考えてみるとこんな話を信じ込んで、浅はかだったなぁと思います。 

彼らはAirbnbとか、HomeAwayとか大手の民泊サービスなどの名を借りて信用させようとしてきます。当の企業はこんな詐欺に名前が使われていることを知らないんじゃないかなあと思ったり。きっと詐欺師は最終口座情報だけ自分のものにして、相手が気づかないことを期待しているのでしょう。

 

過去のエントリにも書きましたが、ドイツでの家探しというのは基本的に連絡しても返事が返ってこないんです。1割返信があればいいのではないでしょうか。だから返事が返ってくると「やった!」と浮足立って飛びついてしまう。

相手も我々の心理を読んでいます。

 

その後、まだ先方から返信はありませんが、もうやり取りする気はありません。

今後、1秒たりともこの詐欺師に私の時間を提供するものかと思っています。

Kündigung(解約通知)出しちゃったけど、最低お金を取られる前に気付けて良かったなぁと。

アップした分ダウンもありますが、いい勉強になったと思います。

「不動産詐欺 ドイツ」って検索すると、日本語でも色々な方が同様のケースについて書かれてました。 

件の詐欺師さんはベルリン、ウィーン、マンハイム、ミュンヘン他そのあたりで活躍されているらしいので皆さんお気をつけくださいましまし。

 

では、Sei Vorsichtig!(気を付けて!)

ビスダン。

 

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